平成ゆとりBloggerの戯言

平成生まれ、ミレニアル世代Bloggerのきままなブログ。時事・株ネタ満載。自称ミニマリスト。

ミレニアル世代、鳴くまで待とう時鳥。起業が最善策ではないという現実を見よ。

先日、30代40代の4人に1人が「貯金ゼロ」という事について投稿したところ、見事にバズりました(222はてなブックマーク、3/19時点)。

 

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格差が拡大し続ける現在の日本社会では他人の貯蓄事情についてかなり敏感になっているのが窺えます。

 

日本で貧困化が急速に進む中、東洋経済では苦しい生活を強いられているアラサー世代の記事が目に留まります。今回は東洋経済の記事を参考にし、平成生まれのミレニアル世代である筆者が起業ブームが貧困化を助長していると考えている理由について書きたいと思います。

 

目次

 

家賃90万円滞納を妻に隠した元エリートの破滅

まずは29歳が独立し失敗した後、離婚し自己破産に陥ったケースを見てみましょう。

 

普通の人がいつ陥るかもしれない貧困の入り口です。有名私立大学を卒業後、大手の広告代理店に就職し、幸せな家庭を築いていた30歳男性。なぜ18万円の家賃を5カ月滞納し強制執行を受けるまで堕ちてしまったのでしょうか?

 

一人さんは有名私立大学を卒業後、大手の広告代理店に就職。年収は同世代の中でもいいほうで、28歳にしてすでに日本の平均年収を軽く超えていました。


学生時代から付き合っていた理香さんと25歳で結婚し、すでに5年。娘も生まれました。世田谷にある家賃18万円超の部屋に住み、はたから見ても幸せな家族だったに違いありません

 

1回だけのつもりが家賃滞納のドロ沼に


消費者金融でお金を借りる、自分の人生で大きな一歩を踏み出したことで、タブーに対するタガが外れました。


家の家賃を滞納するようになったのです。支出の中でいちばん大きなウェートを占める家賃を払わなければ、金策はかなり楽になります。その分を消費者金融の返済に回せたからです。


家賃の滞納は、消費者金融ほど督促が厳しくありません。1回だけのつもりが、翌月以降も払えませんでした。

 

あのまま大手の広告代理店に勤務していたら、こんなことにはならなかったのではと思います。あるいはもっと起業に準備の時間をかけていたら。

 
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家賃4万生活から脱出した28歳が起業した理由

次に制作会社とベンチャー勤務を経て、起業をした30歳についてです。

 

28歳にしてマーケティング関連の会社を起業した敬之さん(仮名)。インタビュー前に彼の会社のホームページをチェックしてみたが、いまいち何をやっている会社なのかわからなかったが、どうやら主にWeb周りのマーケティングを請け負っているようだ。

 

「弁護士になるために法科大学院へ行きたいと思っていました。ただ、法科大学院に行くためには学費が300万~400万円もかかります。奨学金を取れるほどのレベルではなかったし、とりあえず大企業で給与のいいところに勤め、お金を貯めてから大学院に入り直そうと思いました。片っ端から大手ばかり受けていましたが、リーマンショックの影響で、全然受からない。大学名でフィルターをかけて落としているんじゃないかと思うほどでした」


就活中もあいかわらずバイトをたくさん掛け持ちしていた。その中から「うちに来てみないか?」というオファーを受け、新卒でテレビ局の制作系の会社に入った。

 

その制作会社は3年勤めて退職した。その頃、ベンチャー企業ブームがやってきた。そこで転職したベンチャー企業は、当初示された労働条件と実際の状況がまったく違った。みなし残業が60時間ついており、年収は300万円だった。


「制作会社の勤務時代は港区で家賃10万円のところに住んでいましたが、この収入では到底無理なので、都内でもあまり治安のよくない地域の家賃4万円のアパートに引っ越しました。前の住人が出た後の掃除もしていなかったので、まず掃除をするところから始めて……。

 

このベンチャー企業も3年で退職。しかし、ここまで劣悪な環境を体験したからにはもう怖いものはないという心境にきていた。そして28歳のとき、起業に踏み出した。周りからは反対されたが、起業に成功している先輩の話を聞きに行くと意外となんとかなりそうだと感じた。


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ミレニアル世代よ、起業しないで今の会社に留まろう

二人のアラサー世代の結末を見て、どう思いましたか?決して目指したい将来像ではないと思います。「起業」と聞くと華やかなイメージがありますが、99%は失敗に終わります。そして、そのほとんどが悲惨な結末となるのです。

 

ここで筆者は考えるのです。もし、最初の会社を辞めていなければこの二人はどのような人生を送っていたのでしょうか?高確率で今よりもいい生活を送っていたのではないかと筆者は思います。

 

そこで、今のミレニアル世代が会社を辞めずに踏みとどまるべき理由は主に二つあると考えています。

 

まず、人口の年齢ピラミッドを見るとロスジェネと呼ばれるアラフォー世代の人口が1000万人程度とかなり人数が多いこと。しかし、20代後半の人口を見てみると顕著に人口が減っています。つまり、競争が上の世代より少ないということになるのではないでしょうか。同世代間の競争が減り、管理職に就ける確率がロスジェネ世代より高いと言えると考えられます。

 

人手不足」という追い風が我々ミレニアル世代に吹いているのです。

 

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就職氷河期世代「ロスジェネ」が日本の人口動態に与えたインパクト | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

 

次に、アラフォー世代の給与額の変化を見てみましょう。全世代の中で35~44歳の給与だけが下がっているのです。これは同世代の人口が多いため、管理職と非管理職の格差が開いてしまった結果だと考えられます。ミレニアル世代は人口が少なく、競争が少ないため給与額は大幅に下がることは考えにくいです。更には、管理職に就けず給与が上がらないロスジェネ世代はモチベーションが低下している・消耗しているため、下から突き上げプレッシャーを与えられるのではないでしょうか?

 

「人手不足」に加え、上の世代が消耗しているとなれば、我々ミレニアル世代は今の会社で頑張ればある程度の地位まで昇る事は難易度がそこまで高くないように筆者は感じます。

 

更に、副業が許容され始めている世の中で二刀流(会社員プラスα)という生き方も選択できるようになってきています。会社員一筋でなくとも個人の力でどんどん稼ぐ力を身に着け、明るい未来を切り開いていこうという生き方も悪くないのではないでしょうか?

 

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 昨年12月14日にNHK「クローズアップ現代プラス」が放送されてからのことだ。同番組で、現在のアラフォー世代は「一生貧困を宿命づけられている不遇の世代」と表現されていた。

 

番組内では東京大学の玄田有史教授が、アラフォー世代の月収が低下している要因について、ちょうど大学卒業時に「就職氷河期」にぶつかって出遅れたこと、日本企業の「新卒一括採用」の仕組みにより、出遅れたチャンスを取り戻すのが難しいことを挙げた。また、幸い正社員になれた場合でも、大量採用されたバブル世代が上につかえているため、昇進スピードが遅れ、給与が伸び悩んでいることも指摘した。

 
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