【悲報】年収1,000万円でも都内で子育ては無理ゲー?広がる日本の格差社会
日本の平均年収(全世代)は大体400~500万円の間と言われています。なので、年収1,000万円と聞くと、「成功している」と感じる方は多いのではないでしょうか。
しかし、残念なお知らせがあります。年収が1,000万円あっても東京都内に住み、子育てをすると貯金が貯まらないのです。今回は年収が1,000万円あっても都内に住みながら子育てすると年間100万円貯金するのが本当に厳しいのか検証したいと思います。
目次
東京都内に住み、子供を育てる費用は?
以下の記事を参考に、東京都内に住み、子育てする場合のコストを考えます。
1年で100万円を貯めるには毎月いくらを貯めればよいか
100万円を12ヶ月で割るといくらでしょうか。
100万円÷12ヶ月=約8万3000円
となります。毎月8万円以上を貯金できている方は果たしてどれくらいいるのでしょうか。
年収1000万円の人の手取りはどれくらいか
家族構成や年齢、居住地などで計算が変わりますが、健康保険及び厚生年金保険が引かれ、さらに住民税や所得税等が差し引かれます。
月給でいえば都合55万円程度、ボーナス時にも税金はひかれますので、結局手取りは結局700万円程度という方が多いのではないでしょうか。
仮にこのケースのように、手取りが55万円としてみましょう。
その中から8万円を貯金へ回すとなると、残りは47万円となります。
子育て費用はどれくらいかかるのか
内閣府政策統括官「インターネットによる子育て費用に関する調査 報告書」によれば、小学生で年間115.3万円、中学生で155.6万円と、それぞれを12ヶ月で割ると、小学生で月に9.6万円、中学生で13万円かかる計算となります。
仮に小学生と中学生のお子さんが2人いる場合には、合計すると子育て費用は月に22.6万円となります。加えて、子ども3人以上いる場合には、この数字をさらに上回ってきます。
では、東京在住で小学生と中学生の子供がいる場合、
- 家賃は15万円(東京3区、1LDK)+光熱費2万円
- 車のリースが5万円(新車の中型外車セダン)+駐車場代3万円
- 子育て費用22.6万円(小学生+中学生)
を合計すると、なんと47.6万円になります。年間100万円の貯めるためには8万円/月を貯めないといけないのでこの時点で月間の予算をオーバーしてしまいます。
ということは、年収1,000万円でも東京都内でそれなりの生活をすると到底年間100万円貯まりません。勿論、家賃や車を妥協すれば可能かもしれませんが、世間一般で高収入と思われる年収1,000万円でも貯蓄は厳しいというのが現実です。日本の人口の僅か4%しか年収1,000万円を超えていないと考えると、都内で子供を持ちそれなりの生活をするのはかなり難易度が高そうです。。。
40代の高年収企業ランキング
では、40代の高年収企業ランキングを見てみましょう。ここでは子供が二人いることを考え、40代のランキングを参考にしました。
下記のランキングを見てみると、なんと1位の日本HPでも40代の平均年収が961万円なのです。
961万円と聞くと「多いじゃん!」と思う方も多いかもしれません。しかし、40代でも平均が1,000万円を下回るということを考えると、都内での子育てがいかに厳しいか想像がつきます。
1位:日本ヒューレット・パッカード(平均年収961万円)
2位:日本アイ・ビー・エム(平均年収942万円)
3位:ソニー(平均年収937万円)
4位:NEC(日本電気)(平均年収886万円)
5位:東芝(平均年収856万円)
6位:富士通(平均年収806万円)
7位:パナソニック(平均年収783万円)
8位:日産自動車(平均年収771万円)
9位:楽天(平均年収767万円)
10位:ルネサスエレクトロニクス(平均年収754万円)
30代の平均貯蓄額はいくら?
40代で一番平均年収の高い企業でも年収は1,000万円を下回りました。
では、都内に住み子育てをする場合、子供が生まれる前の貯蓄額が重要になってきます。子供が生まれてからだと貯蓄するのがかなり難しくなるので、いかに子供を産む前に蓄えるかが大事なのです。
でも、下記の記事を見てみると驚くべき結果が。なんと、金融資産保有の有無で30代の貯蓄額に大差があるのです。
家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](平成29年)によると、30代の金融資産保有額(金融資産保有世帯)の平均は735万円、中央値が 420万円です。
この調査結果は対象が「金融資産保有世帯」と、すでに金融資産を持っている世帯に限定した数値となっています。したがって、金融資産を保有していない世帯は含まれていない平均値であり、中央値となっています。
30代の金融資産を保有しない世帯を含む金融資産保有額は、平均が470万円、中央値が 200万円となっています。先ほど見たそれぞれ735万円、中央値の420万円とは大きく差があります。
最後に
世帯年収1,000万円で東京都内に住み、二人の子供を育てるのはほぼ無理と考えていいのではないでしょうか。
もちろん、都内に住まない、車を保有しない、贅沢しないなど様々な妥協を重ねれば可能だと思います。でも、家族にそんな無理を強いるのは個人的には嫌です。見栄を張りたいわけではないのですが、我慢が嫌いな著者にとっては好きな事を好きなようにしたいというのが本音です。
そのためにも30代の資産形成の大切さが重要なのです。更には、共働きも視野に入れる必要がありそうです。長い目で見て、若いうちは共働き+資産形成に力を入れたいとそう感じました。